ウィーン市庁舎前広場のクリスマス・マーケット
 
 ネオ・ゴシックの尖塔がそびえる市庁舎の前の広場は、150軒もの出店を
誇るクリスマス・マーケットで大賑わいでした。
私たちが訪れた日はクリスマス前の最後の土曜日とあって、市庁舎前に止まる
3両編成の路面電車からは、次々とマーケットにやってくる人たちが吐き出され、
広場は身動きが出来ないほどの混雑ぶりでした。



 一方、市庁舎からホーフブルク宮殿をぬけて繁華街の
グラーベン通りに入ると、コンサート・ホールのシャンデリアを
見るような、評判のイルミネーションのもと、クリスマスの
ショッピングをする市民で前に進めない状態でした。




グラーベン通りのイルミネーション


ウィーンで一番の繁華街ケルントナー通り

 さらにグラーベン通りにつながる

ケルントナー通りへ向かうと、
ウィーンで一番のこの繁華街の
イルミネーションは流れ星の
イメージ。
ツアーに参加の皆さんも本場の
クリスマス・ショッピングの熱気に
驚いた様子でした。


 
 ツアー最終日の夕食は、ウィーンの森のふもとにあるホイリゲ
(ワインを飲ませるウィーン独特の居酒屋)へ向かいました。
ここはワイン農家が兼業で経営する居酒屋が軒を連ね、
ハムやソーセージなどの簡単な料理で新しいワインを飲ませる
観光名所となっており、夏は庭先のぶどうの木の下で、
また冬は暖かい部屋で、ワインを飲む市民や観光客でいつも
賑わっています。

 私たちが訪れたのは、ベートーベンが交響曲第3番「英雄」を
作曲していたときに下宿していたという、エロイカ(英雄)通りに
ある店で、その名も「ベートーベン・ハウス」、
ここは今ではウィーン市の史跡となっています。

最後に地元の人たちと同じように、ジョッキになみなみと
ついだ白ワインで乾杯して旅の締めくくりとしました。

ベートーベン・ハウス ホイリゲ



ウィーンのランドマーク、シュテファン寺院 市立公園のヨハン・シュトラウス像
 
 年末の押し詰まった時期のあわただしい旅でしたが、ツアーに
参加された「チロリアン・スパイスブーケ」を勉強している人は、
本場のクリスマス・デコレーションに触れて、その色やデザインから
オーストリアのオリジナルの形を学ばれたことと思います。

また、お料理を勉強している方にとっては、ヨーロッパの中央に
位置して、東西の味の十字路で発展した料理やケーキの原点を
味わっていただけたことと思います。

 外国のものをただ器用に真似る風潮が横行しているのが現在の
日本の現実ですが、何事も本物を見て、本物に触れることが上達の
基本というのが私の信念です。 この旅の経験を、今後のブーケ
作りやお料理の時に役立てていただければ、ご案内した私に
とりましてもこの上ない喜びです。                          
 
旅の終わりにあたりまして、朝日カルチャーセンターと株式会社
ツアーアラカルトをはじめ関係の皆様に厚くお礼を
申し上げます。                  

おわり